DTMのダイナミクスとは、音の強弱を制御するパラメータです。
ダイナミクスとは音の強弱を制御するパラメータ
ダイナミクスとは、音の強弱を制御するパラメータです。
数は「0」から「127」の値をとります。
このダイナミクスは主に、発音したあとに強弱をつけられる楽器に用いられます。
ストリングスやブラス、ウッドウィンズがそうです。
人の声もそうですね。

強弱を制御するパラメータであり、音量を制御するパラメータではありません。
しかしながら、一般的に弱い音は小さく、強い音は大きくなります。
ベロシティとの違いは時間軸にある
類似の要素に、ベロシティが存在します。
ベロシティは瞬間的な強弱を指し、ダイナミクスは時間変化にともなう強弱を指します。

ピアノや打楽器は、発音したあとは減衰するしかありません。
しかし、ダイナミクスは減衰だけでなく、増幅することも可能です。
強弱が変われば、音色も変わります。
この変化を活用し、より味のあるの演奏に近づけることが重要です。
ベロシティとダイナミクスを用いて、演奏の表現力を高めましょう。
ダイナミクスの操作方法
ダイナミクスは「CC#1」に割り当てられています。
「CC(Control Change)」とはmidi制御を変化させる信号を指します。
midiキーボードでは「モジュレーションホイール」機能があります。

このホイールを操作すると、演奏中に強弱の変化をつけることができます。
DTMでは、「Modulation」タブに記載します。

ダイナミクスの使用例
ダイナミクスを指定するとどんな変化が生じるか、かんたんにご紹介します。
音の立ち上がりを遅らせる

レイテンシーを表現することができます。
アタック感を消したい場合は、ベロシティを弱くするといいでしょう。
音の頭を強調する

スタッカートより控えめで、レガート感を保てます。
リズミカルな演奏になります。
音のピークを任意の位置に配置する

音の真ん中で弱くなり、後半に向かって強くなるパターンです。
後半にビブラートをかけると、盛り上がりを演出することができます。

音の真ん中で強くなり、後半に向かって弱くなるパターンです。
最初に印象付け、余韻を残すことができます。
終わりに
ダイナミクスとは、音の強弱を制御するパラメータです。
この値を調整すると、機械っぽさを少なくし、実際に演奏しているかのように聴こえます。
しかし、楽器の特徴を深く理解しなければ、逆効果になることも。
これがとても難しく、正解がありません。
音源によって挙動が異なるので、試行錯誤するほかありません。